2014年10月18日
” 都合 ” の良い現場③
脱輪から引き上げる際の考えのひとつに、「落ちた所から引き上げる」という理論があります。
落ちている側をあげるて救出する方法が存在しない訳では無いですが、バンパーやナンバープレートを曲げるリスクの他、車体に強い負荷がかかります。
イラストの様に、落ちていない後ろ側は三輪がまだ道路に接地しているので安定性が高いのがメリットです。
しかし、写真のケースは理想の位置にレッカー車が入れない現場でした。
これは、坂道でのカーブの途中でタイヤが空転してしまった「スタッグ」の一種。
こんな時は、「アンカー」を用いて力の向きを変えてあげればいいのです。
イラストの滑車を使うのを、力の向きを変える方法のひとつです。
今回、車両の後方は崖で上方に太い木が生えていたので、そこまでウィンチを伸ばしてアンカーを取りました。
木を傷つけないようにソフトロープや布などで巻いて表面を保護してくださいね。
これで、スタッグ車両に後ろへ引く力が生まれ、無事救出に成功しました。
大きなレッカー車で一息にやりたい所ですが、こんなに狭い坂道だと小さな車両による工夫が重要ですね。
Posted by holmes at 18:28│Comments(0)