"都合” の良い現場⑤

holmes

2015年08月05日 18:05

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帰宅ラッシュにはまって大変な現場でした。
市内北部で、坂道から下ってきたダンプカーが横転したとの一報を受けて出動しました。
反対車線に飛び込んで、衝突し山側にお腹を向けて横転していました。





現場は交通規制が入っており、現場到着の時間帯にはちょうど”帰宅ラッシュ”の時間帯になろうとしていました。

時間経過と共に、帰宅者の数は増えてくると予想され、路線バスの通過時間も近づいており、作業時間目安として次のバスがくる"40分間"に一気に作業をしようと決めました。

作業中にも車両は通るので、車両真横にレッカー車をつけるような道を完全封鎖をせず片側車線内だけで作業開始。時折封鎖しても数分程度。


2台の大型車両で挟み込みながら、ダンプの起こし作業にかかりました。車体の歪みが激しいので、過負荷を掛けないように1040ブームは最低限の高さで巻き起こし。

真上から吊るのは安定しませんし、レッカーウィンチ自体に大きな負荷がかかります。仮に現場がトンネル内では実行できない方法です。

車が起きていく側が壁なので、中央線よりに持って行くことも実行しつつ、1040と750のウィンチで、吊り上げ、支え、巻き起こしを呼吸を合わせて行いました。

無事、40分間ほどで引き起こし搬送先まで牽引して作業終了です。

車を起こすからといって、長い時間道路を封鎖することはできません。数分なら影響は少ないですが、1時間もとなると大混乱でしょう。

現状以上に、交通や状況の悪化を招かないリカバリー法を模索することが重要だと思います。